[デザイン実践 01] 小さな花モチーフを作る

「デザイン実践」では、レースの目数を決める手順をお見せします。
目に留まったポイントだけでも参考にしていただけると嬉しいです。

初回は簡単なモチーフを使って解説します。

この記事シリーズは、タティングレースの作品作りに慣れてきてオリジナルのパターンを作ろうとしている人向けです。リバースワークが難なく出来て、本やキットの編み図を一人で完成させられる状態でご覧ください。

始める前に

用意するもの

  • レース糸
  • シャトル(またはニードル)
  • 筆記用具

あると便利なもの

紙を3回折るとガイドシートの代用品が作れます。

01 今回作るものは小花です

基本中の基本から作ってみましょう。

02 リングを作る

最初にリングの目数を決めます。

今回は 16 ds(16目)のリングで目数を決めます。
次の作業のために真ん中にピコを作ってください。

03 ピコつなぎの位置を決める

続いて、つなぎのピコの位置を決めます。

ガイドシートまたは紙を折って8分割したものを使用します。

先ほど作ったリングをガイドシートに置きます。リングが8分割の線にちょうど重なるようにしてください。

リングがガイドラインに接しているところをピコつなぎ位置にします。

なるべくダブルステッチ同士の境目がガイド線と垂直に交わる位置を選びましょう。ピコつなぎ位置に余分な力がかからないので、リングを自然な滴型に維持できます。

今回はリング開始位置から 5 ds、真ん中のピコから 3 ds のところですね。

リングの目数が決まりました。

このブログでは、つなぎのピコは短く作ります(ダブルステッチの横幅 2 個分)。つなぎのピコが短い編み図は、編む人が変わってもモチーフが同じ形になりやすいです。特に段数の多いドイリーで歪み防止に役立ちます。

あなたが作るモチーフはデザインに合わせて好きなピコの長さで作ってください。記事の最後にロングピコでつなぐときのヒントを書きました。

04 チェインの長さを決める

新しい糸を使って、先ほど決めた目数でリングを作ります。

今度はリングを 8 個作るので、シャトルに必要な長さの糸を巻いてください。

続いてチェインを編みます。適当に 10ds くらい編んでください。

編んだものをガイドシートに置きます。
チェインの目数を決める作業なので、チェインをオモテ(Right side)にします。
リングをガイド線に合わせました。

チェインとガイド線が重なる位置を探します。

今回は 6 ds が良さそうです。

リングとチェインの目数が決まりました。

05 全体を編む

続けてモチーフ全体を編みます。

先ほど作ったチェインを少し解いて戻り、目数通りに1周編んでください。

完成です。お疲れさまでした。

今回はリングをオモテにして写真を撮ったので編み図も写真に合わせました。お好みでチェインをオモテにしても全く問題ありません。

チェインはお好みの長さに調節して構いません。
1 ds 変えただけでも印象が変わるので、色々試して好きなシルエットを探してみてください。

あらかじめ作りたいモチーフのサイズが決まっている場合は、ガイドシートに目標サイズを書き込んで、ひとつ目のリングの大きさを調節するところから始めると良いですよ。リングは8目より小さくなると極端に閉じにくくなります。もっと小さいリングが必要なときは糸を細いものに変えましょう。

この記事で説明した作業を繰り返すと目数つきの編み図が作れます。複雑なモチーフでもやることは一緒ですよ。

簡単すぎるな〜と思った方は次の課題にチャレンジ!今度はクローバーのモチーフを作ります。

06 オマケ

リングをつなぐピコを長くしたいときは、こんな風に工夫します。

\ ここがポイント /

ガイドシートに置くとき、つなぎのピコをガイド線に合わせます。

長いピコでつなぐときは、ピコがガイド線から少しはみ出すように置きます。ピコつなぎで隠れる部分があるからです。

短いピコのときは、ガイド線とダブルステッチが接するように置きました。下の写真を比べてみてください。

ロングピコでつなぐことで、必要なチェインの目数が 6 ds から 7 ds に変わりました。

つなぎのピコを長くするときは、ここだけ気をつければOKです。

どんどん試作してくださいね。

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